母と娘が示したあっぱれ人生、臨終の姿

 母と娘が示したあっぱれ人生  声、読者の投稿

 島根県松江市 石倉令子(パート 73歳)

 7月2日、母が天寿を全うした。大正、昭和、平成、令和と
生き抜き、100歳の旅立ちであった。

 私が学会に入会した時、女子部(当時)の先輩から「親を
折伏することが最高の親孝行」と教わり、その通りに実践し
、母は半年後に入会した。


 苦労多き人生で、体も弱く、床に伏すことが多かったが、
51歳で入会すると、よく題目をあげ、見る見る元気になった。

晩年は、野菜や好きな花を育て、孫やひ孫に囲まれ、
うれしそうであった。


その姿を見るに付け、親孝行できたのかなと思ったものだ。

 
 母の旅立ちから、さかのぼること約10ヶ月、昨年9月21日に、
私は、かけがえのない長女を乳がんで亡くした。

享年45歳。創価大学に学び、学会の中で薫陶を受けてきた
娘であった。

 亡くなる当日、皆で勤行・唱題した後、娘は、11歳の
長男と8歳の長女の手を握り締め、周りにいる家族一人一人に
お礼を言い終わると、「もう眠るから起こさないでね」と

 そして、「今から私の新しい生命の始まり!」と
叫んだかと思うと、静かに目を閉じ、そのまま
安らかに旅立っていった。


 私は、泣くことも忘れ、心の中で”あっぱれ!”と
叫んでいた。空には、素晴らしい中秋の名月が輝いていた。

 これからの人生、私の心の中に生きている母、そして
娘と共に、人の心に寄り添い、人の前を明るくできる自分で
ありたいと思う。


 そして最期に、2人の人生に贈りたい。

あっぱれ! そして、ありがとう!

 

 2022/08/20(土)付け 聖教新聞から転載